「第63回全国矯正展」にぎわう初日!こうち絆ファームのなすは400袋売れ、早月農園のみかんは完売
法務省と、“社会を明るくする運動”中央推進委員会、公益財団法人矯正協会は、12月9日(土)、10日(日)に東京国際フォーラムで「第63回全国矯正展(全国刑務所作業製品展示即売会)」を開催。初日の12月9日(土)は開場前に行列ができるほどの盛況でした。
全国矯正展のうち、特に農福連携に関わるブースを訪れましたので、初日の様子を報告いたします。
農福連携に関わる3団体が出店
農福連携に関連する団体では、一般社団法人日本農福連携協会や一般社団法人こうち絆ファーム(高知県安芸市)、一般財団法人かがやきホームが、農福連携で生産された商品や、刑務所出所者などが生産に関わる商品などが販売されています。
会場案内図のうちブースを赤枠で囲った箇所をご確認ください。日本農福連携協会は「A 矯正広報コーナー」に、こうち絆ファームは「高松矯正管区」に、かがやきホームは「大阪矯正管区」にそれぞれブースを構えています。
こうち絆ファーム代表理事 北村浩彦さんに売れ行きを尋ねると「(13時までに)もう400袋売れました」と笑顔でした。多機能型事業所 TEAMあきでは、出所者を含む20代~60代までの30名の生きづらさを抱える方を受け入れています。利用者は、なすやオクラの生産から出荷までの作業に携わっています。同社の支援が一般就労につながっており、中には今年経営者になった方もいらっしゃいます。
日本農福連携協会のブースでは、すでにゆずりは会 菜の花のブロッコリーや早月農園の有田みかん、新友会 ひまわり畑の高菜加工品が完売していました。同協会の中谷桂子さんは「明日は恵那たんぽぽ作業所から入荷があります。『箱にいっぱい詰めて』と伝えました」と話していました。
日本農福連携協会のブースへの出品事業者とその商品
- 社会福祉法人ゆずりは会 菜の花(群馬県前橋市):旬の野菜、干し芋、甘酒
- 社会福祉法人たんぽぽ福祉会 恵那たんぽぽ作業所(岐阜県恵那市):菌床椎茸(天恵茄を含む)、椎茸せんべい、椎茸かりんとうなど
- 社会福祉法人青葉仁会(奈良県奈良市):焼き菓子、レトルトカレー、木工製品など
- 社会福祉法人有田つくし福祉会 早月農園(和歌山県有田川町):有田みかん
- 社会福祉法人新友会 ひまわり畑(大分県大分市):高菜の漬物 数種類
筆者は、こうち絆ファームのなすと、ゆずりは会 菜の花の干し芋、青葉仁会の王様のタイカレー3種を確保しました。なすは、JA高知県が公開しているレシピのうち、なすのたたきかナスゼリーを作ってみようと考えています。干し芋は美味しくてもうなくなりました。
2日目は農福連携シンポジウムも
2日目となる12月10日(日)には、11:30からメインステージで「農福連携ミニシンポジウム〜ノウフクを通じた再犯防止〜」が開催されます。
シンポジウムには、新井利昌さん(埼玉福興株式会社 CEO)と、皆川芳嗣さん(一般社団法人日本農福連携協会 会長)に加え、渡邉桃代さん(農林水産省 農村振興局 農村政策部 都市農村交流課 農福連携推進室 室長)が登壇する予定です。
矯正展は非日常がいっぱい
全国矯正展では、刑務所で生産される食品や日用品展、家具などの販売だけでなく刑務作業を体験したり、性格テストを受けたり、非日常な体験を楽しむことができます。メインステージでは、2日目もここでしか見られないプログラムが盛り沢山。「D 食品コーナー」には、ノウフクフェアで積極的に農福連携の食材をメニューに取り入れている「霞ヶ関一丁目食堂」が網走刑務所で育てられた和牛を使ったお弁当などを販売しています。
全国矯正展は12月10日(日)15:00まで開かれています。お近くの方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
関連情報
https://news.yahoo.co.jp/articles/60bc3ae198c93b48dd207886972dc156163ef6d5