岸田首相「農福連携の定着に向けて取組を進めていきたい」参議院予算委員会で公明・河野氏からの質問受け
12月8日、衆議院 予算委員会で公明党・河野義博氏は、農福連携について「障がいをお持ちの方が農業においてそれぞれの個性を生かして活躍していただくことで、農業・農村や福祉、引いては地域全体の課題解決につながるものと農福連携に大いに期待している」と評価した上で、同氏が視察した約20名の障がい者がびわの生産・加工に取り組む長崎県の社会福祉法人を取り上げました。特に廃棄されてきたびわの葉からびわ茶を製造する過程で、障がい者が葉の裏にある毛を丁寧に取り除くことで雑味が少なく高品質なお茶の製造を実現し、また障がい者が働くカフェレストランを運営するなど、障がい者の自立や地域社会との連携を進めている「素晴らしい取組を学んだ」とした上で、「農福連携の取組を国民的運動としていき、さらに全国的に広く展開していくことが重要である」と指摘し、総理の見解を尋ねました。
岸田文雄首相は、紹介された農福連携によるびわ茶を今朝飲み、「容器のデザインや味等で関係者の皆様の思いを感じた」と述べ、また、今年7月に栃木県の農福連携によるワイナリーを訪問したことに触れました。「障がい者のみなさんが働く喜びを感じながら、丁寧な手作業によって世界で認められるワインを作っておられる姿に感銘を受けた」とした上で、「農福連携という取組は、障がいのある方が自信と生きがいを持って社会に参画する機会を提供する、さらには、農業経営にも貴重な働き手を確保するなど、様々なメリットがあると感じている。現在、政府として農福連携に取り組む主体を来年度末までに約7,000増やすという目標を掲げている。目標の下に、農と福をつなぐ専門的な人材を育成、休憩所や手すりの設置など、障がいのある方々が現場で働きやすい環境の整備。さらには農福連携の認知度向上に向けた活動の展開、こういったことを積極的に進めることによって農福連携の定着に向けて取組を進めていきたいと考える」
参議院インターネット審議中継では、1:34:45からが河野氏の質疑であり、1:53:21からが該当の質問です。